発達障害自体は治療の対象とはなりません。二次的に生じる生きづらさなどに対して精神療法を行い、必要であれば薬物療法も併用します。
発達障害は、精神発達の段階で固定化した、感じ方や行動様式のパターンです。それは通常の発達をした人のものとは違って見えるかもしれませんが、異常だとか病気だとか決めつけることはできません。通常発達が多数派で、発達障害は少数派だという見方もできるからです。つまり病気というより個性とか性格などに近いものと言えます。
治療は、発達障害によって生じる様々な生きづらさ、学校や社会での困難などに焦点を当てて精神療法を行います。不安や抑うつ、被害妄想などがみられる場合は対症的に薬物治療を行うこともあります。